第9回 高度経済成長を経て

ひと昔前になってしまいますが、高度経済成長の時代を思い出します。高度経済成長期は、いわゆる団塊の世代の方々が一億総中流ということで作り上げてくださいました。日本を世界第2位の経済大国まで押し上げました。あらゆる生活用品が機械電子化されました。家電製品という言葉ができたのはその頃ではないでしょうか?
白物家電は、私たちの生活をよりクリーンに、よりさわやかなものへと変化させました。生活のクオリティーが一気に上がりました。インフラ整備も進み新幹線、高速道路など私たち個人の生活に幅を与えてくれました。車で旅行に行き、修学旅行で京都まで行けたわけです。日本は技術立国となって世界中の車も、半導体も日本の繊細な技術でまさに世界を席巻しました。幼少期、その恩恵を受けた世代としては感謝しかありません。ただ、いいことばかりでもありませんでした。時代のスピードが加速して、とはいえ、みんなで進もうとういう気運があり我先にというイケイケなノリだったと思います。止まったら何かを失うんではないか?周りから相手にされなくなるんではないか?「負け組」などという言葉も生みました。「ジュリアナ東京」が象徴的ですがまさに絶頂です。消費を好み、企業も個人も潤った時代だったかと思います。
しかしそこには大きな落とし穴がありました。皆、若干何かをおいてきている節がありつつも、見て見ないふりをしていたものがあったんではないかと思っています。「引きこもり」のその後、「neet」という言葉も生まれました。また、社会的弱者やナチュラル志向の方や大衆迎合を嫌う人。そうしたマイノリティーに焦点を合わせていなかった。また、環境汚染も深刻になり、いよいよ大量生産大量消費により起きた負の部分がクローズアップされるようになりました。当然といえば当然で、そこで一歩立ち止まるのはそれそう簡単ではありません。何しろ、time is money !企業の論理資従えばそれを達成する目的にと進むのは当然でした。
ただ、幸か不幸か、生み出した利益はその社会保障やインフラ整備に少しづつ使われ、より良い社会づくりは進められてきたと思っています。
2022年01月17日 カテゴリー: コーポレートステートメント
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