第8回 ピラミッドと文明 キーは王の墓

ピラミッドは未来への期待や可能性を最大限引き出して文明すら作ってしまった。ピラミッドって墓と言われているじゃないですか。墓ってどんだけ無駄なものを作ってんだよって思いませんか?力と財を持った者のため何やってんだって声が聞こえてきそうなそんな風にも見方によっては見えるんですが、文明はピラミッドとともにあったわけです。紀元前2000年もの昔に起きていたことです。しかし圧倒的な技術力によってその文明は栄えました。
一概に文明と言いますが、それは圧倒的な経済力をもち豊な暮らしができていたんです。奴隷制があったかどうかはわかりません。しかしある目的を達成するために一丸となった事で産んだ事。それが文明です。あるひとは一心不乱に石を切り出し、ある人はその石を運び続け、ある人はその石を積み上げた。フィードバックを重ねどうしたらうまくできるかを試行錯誤したわけです。それら専門職に従事してもらうためにある人は食事を作り続けた。またある人は食べ物をとりに出かけた。多くの怪我に対してどうやったら痛くなくなるのか?早く治るのか?どう処置すればいいのか?などそれぞれの専門性を追求できるフィールドがあった。それぞれが試行錯誤し特化できた。そのため圧倒的な能力を身につけていったわけです。それはおそらく相当豊な暮らしができたんだと思います。
文明が滅びたのは、単純に石がなくなったからと言われています。石がなければすべてのシステムが崩壊します。つまり、無駄なことではなかったんです。専門家を生み出すシステムが育ちました。各自それぞれ狩りをして食べて、食う寝る遊ぶを繰り返しているより、ある目的の為に集団で協力し合うことで生み出した副産物はそれ自体が文明だったということだと思っています。石を積み上げることをやるって事でよかったんです。石を積み上げ続けることが無意味だなんて誰も疑いもしなかった。それだけの事だったと思うんです。王の墓という事で納得がいったんだと思いますが、もし人々が納得できるなら別に近所のおじさんの墓でもいいし墓でもなくて遊び場だっていいんです。それを達成に向かって皆が本当に前向きになれさえすればそれが大きな平和と安定、そして豊かさをもたらしてくれます。豊かさを作るのは王ではなく我々の意思だということもここでわかりました。もちろんキーは王様の墓だということで王がいなかったら無意味さに苛まれて混乱が起きていたかもしれません。
豊かさは豊かな事ではなく
ピラミッドから学んだ事は豊かさとは、豊かな事ではなく可能性や達成に向かう事。そう思いました。私達は未来の可能性を信じて一心不乱にやり続けていくこと。それを住宅づくりという分野で取り組んでいます。経験を積み重ねてより豊かな社会を作っていく役割を担い専門性を高めていく事です。まだ見ぬ未来のにむかって試行錯誤していく事です。
2022年01月17日 カテゴリー: コーポレートステートメント
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