第3回 Traditional innovation

伝統の精神から新たな文化創造です。toraditional innovationは私たちが作った造語です。伝統的な革新と言っています。私たちのクレド記された考え方です。「伝統を残す」とは若干意味が違います。もちろんそれ自体は大切なことです。しかし我々は伝統に縛られることなく、そこから学び新しい文化を創造していく。そういう役割を担う存在になろうと決めました。
ところで、10円玉に描かれていますが、平等院鳳凰堂をごぞんじですか?その屋根の感じをイメージできますか? あの屋根の反り方は緩やかで優雅で、まさに鳳凰堂という名前にふさわしい形をしています。一方でお城をイメージしてください。急な角度の屋根にうろこのような瓦、頂点には金に輝く鯱が構えています。強い威圧感が感じられると思います。二つの時代のそれぞれの屋根をイメージしてください。時代を語っているとは思いませんか?文字通り、平安時代と戦国時代の差です。どちらがいいとかではありません、これまで通過してきた過程において私たちの祖先はそれを経てきました。それが最先端であり、結果として文化になったんです。まさに平安の世にはそれにふさわし屋根をして、戦国の世には、それが人々に影響を与えていたんです。 当時見えていた世界感はすべて精一杯の今を生きていたんだと思いました。伝統建築は大工として見せられたものもさることながら一国の統治、あるいは人々の平和や安定、未来の希望を幸福を願いそれを根底に作っているというのを肌で感じました。
2022年01月17日 カテゴリー: コーポレートステートメント
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